悩んだ末の選択

 前期の大学合格発表があり、M'Sの卒業生も次々と進路が決まっていきます。早々と就職先が決まった人もいれば、県外の国立大に進学する人など様々です。私事ではありますが、我が家の長男も関東の某国立大と私立大に合格することが出来ました。でも残念ながら国立第一志望の学部はセンター得点が20~30点足りず、センター重視の大学だったため二次で挽回することもかなわず出願できなかったのです。合格したのは同じ大学の第二志望の学部。

それでも、関東では上位にくるそこそこの大学。しかも国立。回りの誰もが国立大に行くことを疑わなかったのです。後になってわかったことですが、私立は滑り止めとして受けたことが申し訳なかった難関私大。合格を報告した時は、普段感情を表に出さない担任の先生が歓喜した程、センター利用のまぐれ当たりでした。

でも、いくら難関とはいえ私立は私立。

早慶以外は皆たかが国公立の滑り止めでしかないとみなされます。

その私立のほうに長男の本命学部があったのです。

 学部は違えど今まで目指してきた国立大へ行くか、本命学部のある私立大へ行くか。思えばこの3週間、国立合格発表の前から選択を迫られ、悩みに悩んできました。

回りの声を聞けば国立!自分の将来につながるのは私立!好きなことだけを楽にしていられそうなのは国立!苦労はあるけど学ぶべきものがあり、資格取得も充実しているのが私立!ブランド感は国立!就職は私立!頭の中はぐちゃぐちゃです。

様々なことを考慮し、結局長男は私立に行くことを選びました。

「自分の将来だから決めるのはあなた。どちらにしても学費は心配しなくていいけど奨学金は借りて将来自分自身で払ってもらう。自分が絶対後悔しない道を選びなさい。」

と言った時、長男は「やりたいことではなく将来の夢のために自分がやらなきゃいけないことが私大にある。苦労するしついていくのは難しいと思うけど頑張るから僕に投資して。」と…。

今日バカ高い前期の授業料、寮の諸経費を払い込みました。

親として子供が出した決断を尊重し、応援しようとする一方で、国立大をけって私立なんてこれで良かったのかという未練が消えません。

所詮、私自身こんな仕事をしていてもやはり迷う時は迷い、人の意見は気になります。

でも、すっきりした長男の顔を見ていると、「ま、いいか。仕事しよ。」と思うのです。